住宅ローンは余裕をもって払っていきたいものの、さまざまな事情によって払い続けることができなくなることもあるでしょう。
その際の選択肢はいくつかありますが、一つ挙げられる方法として、任意売却というものがあります。
任意売却とはどのような方法なのでしょうか。
家の任意売却とは？手続きの方法や流れについて
任意売却とは、家のローン返済が困難になったときに、対象の不動産を債権者の同意を得て売却することをいいます。
ローンを払えない状態が3～6か月ほど続くと、債権者である金融機関は、返済は不可能と判断し残りを一括で返すよう要求してくるのです。
そもそもその要求に応えられるのであれば、返済が滞ることもないでしょう。
金融機関の一括返済要求に応えられない場合には、家を競売にかけて強制的に残債を捻出することになります。
市場価格よりも安くでしか売れなかったり、近所に悪い噂がたったりと、最善の策といえるものではありません。
それを避けるためにとる方法が、任意売却です。
ただし手続きのタイミングは限られていて、返済が滞ってから競売にかけられるまでの間におこなう必要があります。
まずはローンの詳細な残高を確認しなければならないため、借入先の金融機関から残高証明をもらいましょう。
家を売った金額がローンの残債務よりも高ければ、その代金で残りを支払えばよいのですが、低かった場合は売った後もまだ借金が残ることになります。
住宅ローンを組む際に設定された抵当権は完済されるまで抹消されることはありませんので、完済できない状態で家を売るためには債権者に抵当権を外してもらう必要があります。
しかし売却金額がローン残債を下回る場合には、抵当権を設定したままでは家を売ることができないため、債権者の同意を得て抵当権を外してもらうことになります。
買主を探して金額などで合意したら、債権者に購入申込書と売買代金配分票を提出して売却許可を得ましょう。
無事に許可を得られれば、買主と売買契約を結ぶことができるようになります。
家を任意売却するときに知っておきたいデメリットとは
多くの人が競売よりも任意売却を選ぶといわれていますが、良いことだけではなくデメリットもあります。
まず、住宅ローンを3～6か月滞納してしまったことにより個人信用情報に傷がつく、いわゆるブラックリストに載ってしまうということが挙げられます。
また任意売却によってローンを一括で支払ったとしても、すべてを返済することができず借金が残る場合は、返済を続けなくてはなりません。
ただし通常の残債はなんとかして一括で返さなくてはならないところ、任意売却では分割が認められていますので、そこはメリットともいえるでしょう。
他にも、売却金額の折り合いがつかない、売却に時間がかかりすぎるなどで、金融機関の同意を得られなければ、そのまま競売にかけられてしまうこともあり得ますので注意が必要です。
まとめ
住宅ローンが支払えなくなっても、すぐに家に住めなくなったり、競売にかけられたりしてしまうわけではありません。
現状を把握してメリット・デメリットを確認し、余裕をもってよりよい方法を選択するようにしましょう。
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